第4章 正弦波交流と受動素子の交流特性

4.1 正弦波交流の表現

正弦波交流とは

a(t)=A sinθ = A sin(ωt+φ) (4-1)

とかかれる。ただし、θ=ωt+φである。ωは角周波数(angular frequency)、Aは振幅(amplitude)、φは位相角(phase angle)と呼ばれる。

4.2 受動素子の交流特性

抵抗 v(t)=Ri(t)

インダクタ

v(t)=Ldi(t)/dt

i(t)=I sinωtのときはv(t)=ωLIcosωt=ωLIsin(ωt+π/2)=V sin(ωt+π/2)

キャパシタ

i(t)=Cdv/dt

v(t)=V sinωtのときi(t)=ωCVcos(ωt)=ωCVsin(ωt+π/2)=I sin(ωt+π/2)

4.3 交流電力と実効値

抵抗

(1) 瞬時電力は

p(t)=v(t)i(t)

である。i(t)=I sinωtのときは

p(t)=RI^2sin^2ωt=RI^2(1-cos2ωt)/2 (4-2)

となる。

(2) 平均電力

(4-2)を一周期にわたって積分し、Tで割ると、平均電力Pを得る。

P=RI^2/2

となる。したがって、

(4-3)

と定義すると、

(4-4)

となって、Ieという直流電流の電力と同じとなる。Ieを実行値という。家庭の電圧計は電圧の実行値

(4-5)

で測られているので、100Vの交流は最大電圧が141Vの正弦波交流電圧である。

4.4 簡単な交流回路の電流,電圧特性

教科書 pp.46-47

リンク

Lessons In Electric Circuits Volume II-AC

レポート

教科書p.49-50 第3章の問題を解け。


©大石進一